EAP導入のメリットとは
新型コロナウイルスの影響により、多くの会社において在宅勤務が行われるなど勤務形態は大きく変化しております。このような生活の変化は少なからずストレスを生じさせるものです。また、緊急事態宣言が発出され外出自粛が要請されたことにより、家にいる時間が長くなったことから家庭内での問題が生じやすくなっているというニュースもあります。このような多くの人がストレスを感じている状況であるからこそ、従業員のメンタルヘルスケアは非常に重要になってきます。そのメンタルヘルスケアの一環として、ぜひEAPを活用していただければと思います。
日本では、EAPという仕組みについて、あまりなじみがないかもしれませんが、アメリカでは多くの企業が導入しており、アメリカのフォーチュントップ500の90%の企業がEAPを導入し、EAP会社数は12,000社を上回るといわれています。このことから、アメリカの大企業ほぼEAPを導入しており、その有用性が広く認知されているといっていいでしょう。
また、厚生労働省が公表している「労働者の心の健康の保持増進のための指針」では、4つのメンタルヘルスを継続的かつ計画的に行われることが重要であるとされております。その一つとして、「事業場外資源によるケア」があげられており、EAPは外部の法律事務所を利用した「事業場外資源によるケア」に該当します。企業がEAPを導入し、従業員が気兼ねなく悩みを相談できる窓口を設置することは、上記の厚生労働省の指針に沿った対応であるといえます。また、一定以上の規模の企業にはストレスチェックや従業員のメンタルヘルス対策が義務づけられていることから、これから日本においてもEAPを導入していく企業は増えていくと予測できます。このようなメンタルヘルスケアを重視しつつある現代において、EAPを導入することは、企業のレピュテーションリスクを軽減し、ブランドイメージの向上につながると思われます。
新型コロナウイルスにより多くの方が大変な苦労を抱えています。それは、自営業を営んでいる方だけでなく、企業で働く従業員であっても同じです。先行きの見えない今だからこそ、少しでも従業員のメンタルヘルスケアを行うことが企業の発展につながると思います。ぜひEAPの導入を検討していただければと存じます。